ミオネクトンカラカネトカゲ ケアシート


学名:Chalcides mionecton BOTTGER, 1874

通称:和名 ミオネクトンカラカネトカゲ

一般的なシロテンカラカネトカゲのケアシートとしろたん.飼育のミオネクトンカラカネトカゲケアシートを比較表示しておきます。
(「 」書きでは、しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験を書きます。ミオネクトンカラカネトカゲは、シロテンカラカネトカゲよりもさらに胴長短足体型ですが、基本的には同様な飼育で問題ないと思います。)
一般的なシロテンカラカネトカゲケアシート出典 http://www.cyberlizard.plus.com/chalcides_ocellatus.htm

オオアシカラカネトカゲ、ワモンスキンク、オセラータスキンクとも呼ばれる、丈夫な潜り系スキンクです。 「ocellatus」とは目のような模様のあると言う意味です。この説明ではシロテンカラカネトカゲで統一します。


説明

シロテンカラカネトカゲは、ほどよいサイズ(12インチ、30pくらいまでですが、通常はそれより小さい)スキンクです。通常、ライン(亜種と生息場所によって変化がある)や、正確なパターンがあったりなかったりで、全体に茶色の個体から黒い点の中に白い点を含んでいる個体まで様々なパターンがあり、体色としては全体が黄色の個体からライトブラウンの色のものまであるスキンクです。頭部と体とのくびれはありません。そして、耳孔は目より低い位置にあります。四肢は小さいですが、痕跡程度ではありません。そして、尾は先端に向かって先細りになっています。下眼瞼の中には小さな「瞬膜」を持っています。時々、疲れたかのように目を細めた仕草を見せます。しかし、より詳細な観察をすると実際にまぶたが閉じられていることがわかります。そのとき透明な瞬膜を露出させます。


「しろたん.の飼育しているミオネクトンカラカネトカゲは大きい個体で全長20p程度で、体色は通常薄茶色地に太い濃いめの茶色いのラインが背中に1本、両サイドに細いラインが1本ずつ入ります。ただし、ライン・模様や体色は個体差があり、ほとんど単色のものもいます。体格はシロテンカラカネトカゲよりもかなり細長く、四肢は非常に短く、特に前肢はかなり小さいですが、きちんと歩行のために機能しています。基本的に昼行性のようです。」

(ラインのハッキリした個体 オスによく見られるパターン)


(パターンレスな個体 メスによく見られるパターン)


(顔の模様ですが、口元は縦縞模様になっています。つぶらな瞳をしています。
耳孔は目よりも下で口とほぼ同一ライン上にあります。)



(短い四肢(画像は前肢))


寿命については正確なことは解っていませんが、おおよそ数年ではないかと推測されます。うまく飼えば10年くらい生きるかも?



性別判断

孵化したてのベビーと若齢個体の雌雄鑑別をすることはかなり困難です。成体においてはメスがオスより少し小さいか、少なくとも小さい頭をしていて、オスよりストライプパターンの傾向があります。これはもちろん、比較するすべてのシロテンカラカネトカゲ(Chalcides ocellatus)が同じ年齢とサイズであると仮定してのことです。それでも性別判別するには微妙で、必ずしも簡単でありません(とても難しいです。)。少なくとも、あなたが(1ペアや2ペア程度の)小さな繁殖グループを立ち上げようとしているならば、より若い個体で生別判断をする必要があります。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験くらいでは、たぶん?程度で、正確な判別はできません。特に孵化したてのベビーと若齢個体の雌雄鑑別をすることはほとんど不可能です。性成熟した成体であれば、ある程度経験を積んでくると、何となくそうかなという程度の判別はできるようになるかも知れません。一般的に総排出口付近の太さなどにより判断するようですが、ヤモリなどのようにはっきりわかるようなことはありません。

シロテンカラカネトカゲの説明にもあるように大きさ、胴の太さ、そして頭のゴツゴツ感を総合的に判断するしかなさそうです。メスの方がやや丸みを帯びています。ただ、シロテンカラカネトカゲと違って、オスの方がストライプパターンで、メスの方がパターンレスのような気がします。参考までに下の画像だとBとDがオス、AとCがメスでしょう。」




飼育設備

過密で窮屈でないようにしなければならないですが、カラカネトカゲはスペースに関してあまりに要求が多くありません。それほど広くなくても飼育できます。通気のできるフタと片方の端にヒートマットをあてた45×20pのプラスチックケースで飼育できます。小さなUVライトをヒートマットと同じ側の蓋にセットします。それから、紫外線がこれらのスキンクのために必要かどうかについての議論はありますが、タイマーを作動させて昼夜のはっきりした感覚を与えます。爬虫類温室の周囲温度は、冬には18.3〜21.1℃、熱い夏には32.2℃以上の間で変動しますが、危機的温度レベルになることはありません。(しかし、著者は彼らがまだ成熟していると思わずに、まもなく2フィートの大きなビバリウムに移動しました。)ビバリウムの中をどうしても保温に頼る必要がある場合(すなわち、温室などなくてパネルヒーターやバスキングライト、ヒーティングライトなどで保温する場合)は、以下の温度を推薦します。日中は24〜29℃で35℃に達するホットスポットを設け、夜には20℃にまで下がってもかまいません。これらの数字はベドリアーガスキンク(C. bedriagai イツユビカラカネトカゲ、イベリアカラカネトカゲ)のために用いられたものですが、同じ状況下でシロテンカラカネトカゲをキープできます。厳密には穴を掘るのに適したトカゲではありませんが、これらのスキンクは穴を掘る(床材に潜る)のが好きです。そして、床材は穴を掘る(潜る)のに十分深く、そして、堅く締まっていなくて緩いことがかなり重要です。およそ深さ5pのカルシウムサンドを使用します。その中で、小さめの平らな石や、小さな陶製シェルターと筒状コルクバークなどを置きます。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験では、1ペアなら30pクラスのプラケで十分飼育できます。もちろん広い方が良いのは間違いありません。

床材は潜れるものであればそれほど材質を選びません。ホット(バスキング)スポットがきっちり設置できる場合はネイティブサンドなども使えるでしょうが、個人的にはヤシガラ土や腐葉土、ピートモスなどの水分を含んでも堅く締まらず柔らかい材質の方が良いと思います。私の場合、ヤシガラ土のみを使用しています。ヤシガラ土を使うメリットとしては、部分的に湿らせておけることで、トカゲに好きな湿度を選ばせることが出来るということです。それに軽くて、乾燥状態でフンや脱皮殻をきちんと除去していれば半年以上使用し続けることが可能です。また、燃えるゴミとして処理できることもあげられます。参考までにニホントカゲの飼育ではヤシガラ土やピートモスは繊維質が良くないのではないかと言われているようですが、しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲ飼育では、3年飼育していますが今のところ不具合は出ていません。

私の場合は専用のバスキングスポットを用意していません。保温は上面からUVライトの熱と下面からパネルヒーターで暖めています。このようなセッティングでも地中温度はホットサイドで35℃程度、クールサイドで25℃程度の温度を得ることができます。ライト直下では40℃程度の高温が得られています。しかし、バスキングしている姿を見かけることはありませんのでバスキングスポットをわざわざ設ける必要はないようです。それよりもケース全体を暖かく(25〜30℃程度)しておくほうが良いかもしれません。

紫外線についてははっきりしたことはわかりませんが、多少はあった方が良いのではないかと考えます。ただし、潜っていることが多いので長時間点灯させる必要はないと思います。せいぜい数時間で十分ではないでしょうか。紫外線要求よりも昼夜間の感覚を与える方が重要だと思います。

基本的に潜り系なのでシェルターの必要性は低い(なくてよい)と考えられますし、私の場合プラケ自体狭いので設置はしていません。また、岩や流木などのアクセサリーも不要です。それらを入れると逆に活動範囲を狭めてしまう結果になるだけです。

容器内の湿度はそれほど必要ないでしょうが、時折水入れの水を少しあふれるほど入れて、床材に水分を補給しています。ですから霧吹きなとしません。常時床材を湿らせておく必要はありません。かえって皮膚病などの原因になりやすくなるので、たまに(年に数回くらい)の加湿で十分です。

それから脱走、上からの落下物等に備えて、蓋は必ず設置してください。」



給餌

これらのスキンクは小さな口なので、たいていのショップで売られる平均サイズのコオロギを食べられそうにありません。初齢または2齢サイズの茶色コオロギ(フルサイズの成体トカゲでなんとか3齢のコオロギが食べられる程度)がちょうど良いサイズです。そして、ハエ(ミバエまたはフライトレスイエバエなど)も使えます。フルーツ味のベビーフードを小さな皿に入れて与えてみるのもいいかもしれません。3日おきにシロテンカラカネトカゲに給餌します。その時には、彼らはちょうど空腹なようで、急いでエサにかぶりついて、がつがつ食べます。そして数分間で食べつくします。時折、彼らはエサ昆虫の取り合いでケンカをします。しかし、あまりトカゲ同士接近していなくて十分なコオロギを入れておけば、ケンカは通常滅多に起こりません。通常、乾燥地帯が生息地の生物ではありますが、カラカネトカゲはケージ内で若干の水を必要とするようです。コーナーにビンなどの蓋を逆さかにした水入れを使います。しかし、どんな小さめの容器でもきれいでなければなりません。時どき、ケージ内に霧吹きします。しかし、トカゲ自身に霧吹きの水がかかるのを嫌がるようです。トカゲは水入れから水をなめて飲みます。これはトカゲに水を与える最高の方法であるようです。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験では、もともと食欲旺盛というか拒食などしないトカゲなので、給餌に困ることはないでしょう。

給餌は3日に1回程度リザードフードまたはレプトミンを水でふやかしたものをメインに与えますが、人工飼料の量が足りない場合や時々おやつ程度にレッドローチを与えています。何回かに1回程度カルシウムやマルチビタミンなどのサプリメントを振り掛けます。毎回添加する必要はありません。給餌量は様子を見ながら調整します。食べ残すようだと多すぎるので少し減らします。私の場合、2ペア4匹で1回当たり給餌料はリザードフード3〜4本くらい、レプトミンなら20粒程度です。これくらいで充分です。朝給餌したら翌朝には必ず食べ残しがないかどうか確認して、もしあれば捨てるようにします。
(下の写真の右側白っぽい粉がカルシウムで、左側やや黄色みがかったのがマルチビタミンです。)


(エサを置くとすぐに地中から出てきて食べ始めます。)

とにかく生き餌を使わずに飼育できることがこの種の良いところです。

そうは言うものの、やはり生き餌の方が喜んで食べることは間違いありません。生き餌にはレッドローチ(トルキスタンローチ)とワラジムシを与えています。両方ともに外皮がそれほど硬くなく、消化が良いのがメリットです。その他にもミルワーム、ハニーワーム、コオロギなども使えます。フルーツやベビーフードも食べるようですが、そこまでする必要もないでしょう。

ただし、コオロギは頭部が堅いし、食べ残しを放置しておくと、逆にミオネクトンカラカネトカゲに噛み付くおそれがありますので個人的にはあまりお薦めしません。頭をつぶしてから与えれば大丈夫でしょう。ワーム類は栄養的に偏っているとよく言われますので、単食は避け、サプリメントを併用するようにします。

生き餌のサイズは、トカゲが成体であればあまり大きさにこだわらなくてもよく、レッドローチの成虫も十分食べることができます。当然のことですが、同じボリュームを与えるのであれば、大きいモノを少なく与えるよりも、小さいモノを数多く与える方がダスティング効果からもいいでしょう。

いずれにしてもバランスのとれた人工飼料をメインに給餌し、生き餌はサブという考えで良いと思います。

乾燥系飼育ですので水入れは常設するのが一般的です。出来れば毎日補充・交換しましょう。飲むときはゴクゴクとかなり飲みます。ただし、しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲ飼育では水入れは設置せず、リザードフードを水でふやかすその水分だけで問題なく飼育できています。生き餌をメインに与えている人の場合は水入れを設置してもいいでしょう」



慣れ

著者が飼育している1ペアは、確かにイタリアカベカナヘビ(Podarcis sicula)より慣れて成長しているようです。大部分の動物と同様に、飼育者の突然の運きが彼らを驚かせ神経質になりますが、エサや時々水を与えていると、トカゲたちは隠れ場所や床材の中からからすぐに出てきます。(著者が飼育している)1匹は他の個体より大胆で、より積極的です。そして、これがオスであると思います。確かにトカゲには、人前で餌食を追いかけたり、水を飲むことについて何のためらいもありません。面白いことに、孵化したてのベビーと若齢個体も、突然2、3週後には人間に対する警戒心を失って、エサや水をねだって、ケージの正面近くに集まることを覚えます。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験では、導入直後はやや警戒心が強く、ハンドリングしようとすると逃げますが、2週間も世話していると慣れとまでいかないまでも、新しいエサをセットしたエサ入れを置くとすぐに床材から出てきて食べ始めます。

こちらがじっと観察したり、写真撮影でスピードライトをたいても、まったく動じることもなくなります。ハンドリングについても、そっと持ち上げれば暴れることなくおとなしくしています。簡単にハンドリングできるし嫌がりませんが、ハンドリンクして楽しむ種類のトカゲではありません。落としたりしたときの衝撃が生体に問題を生じさせる可能性がありますので、ハンドリングはほどほどにしておきましょう。また、トルキスタンローチなどの生き餌を入れると、警戒心など全くないかのように追いかけ回して食べます。

幼体は産まれたときからほとんど警戒心はありません。最初から人に慣れているかのように振る舞います。ピンセットでワラジムシを給餌してやると当たり前のように食べてくれます。成体も人工飼料、生き餌ともにピンセット給餌が出来るようになります。」



繁殖

冬の「休眠」(クーリング)の期間を推奨します。野生下では、だいたい11月から2月までです。正確な期間長は多分地域によって異なるでしょう。 11月の末から2月の初めまで12〜15℃に温度を下げることを勧めます。これを考慮して、11月に、30分光周期を減少させ始めて、12月にもう30分、さらに光周期を減少させました。結局、しかし、著者は出産イベントにすでに出くわしていたようです。2003年2月7日の夕方に、私はケージ内をチェックして、成体ペアを含めた3匹目の小さくていくぶん茶色のスキンクが動き回っているのに気がつきました。ものすごく興奮して、私は床にケージを置いて、蓋を開けて捜し始めました。スキンク(成体を含む)全員が身を隠すために床材に潜りました。しかし、石と他の隠れ場所(それらをチェックした後に)を取り除いて、慎重に私の指を砂に通してみると、著者は4匹の孵化したてのベビーを見つけることができました。どうやら、メスは前の夕方から多分夜に、数箇所で出産したようです。私は4匹の孵化したてのベビーを取り出すために、浅い砂の床材といくつかの石とコルクバークと小さな水皿をを置いた予備タンクをセットしました。野生下や飼育下で、成体が自分たちより若い個体を捕食することは知られているので、可能な限り早い時期に成体と別の容器に移すことが不可欠です。彼らのより小さなサイズ(彼らはまだ母のサイズに比較的大きく見えるが)は別として、孵化したてのベビーは背面が黄金色ですが、シッポは黄色です。シロテンカラカネトカゲ(C. ocellatus)のパターンがかろうじて見えます。若齢個体が性成熟期に達するために、2〜3年がかかります。2003年4月22日に、成体のメスは、また再び4匹のベビーを出産しました。それらベビーを前回同様に隔離して、別々の容器に容れました。2003年6月19日の夕方に、3回目の出産で4匹のベビーがケージに現れました。これは、シロテンカラカネトカゲ(C. ocellatus)が1年に複数回出産をするということのようです! 更に4匹の個体が秋に生まれました。新年2004年には3匹、そして、2004年3月13日には5匹が現れました。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲのごくわずかな繁殖経験では、胎生種なので卵の管理も必要なく、状態良く飼育していれば簡単にブリーディングの楽しみも味わえるトカゲです。10℃程度まで温度を下げるいわゆるウインタークーリングの必要なく、光周期の変化や多少の温度変化をつければ良さそうですが、はっきりと決まった繁殖条件はわからないようですから、ひょっとすると年中繁殖するのかもしれません。

当然のことながらまずはオスメス1ペア以上を揃える必要があります。一番お手軽なのはショップでペアを採ってもらうということです。ただし、性別判断が難しいので間違いもあるということだけは覚悟しておく必要があります。性別判断は難しいものの、経験豊かな人が見ると何となくオスメスの違いがわかるようです。それらしい2ペアをそろえます。4匹いれば単純な確率論で87.5%の率で少なくとも1ペアいることになります。もちろん、外れる場合もありますが、大きさ、胴の太さ、そして頭のゴツゴツ感を総合的に判断して見極めてください。実物を自分の目で見て判断するのが一番かも知れません。繁殖経験個体がいればそれに超したことはありません。

ペアが揃えば、あとはひたすら状態良く飼育するのみです。この「状態良く」と言うのが大事ですが、ミオネクトンカラカネトカゲの場合、拒食と言うことはまずないでしょうし、性格もおとなしいのでケンカもほとんどありません。ひどいケンカをするようであれば、オス同士と言うことでしょう。別々に飼育するようにします。

成体になれば、知らないうちに交尾を済ましていることでしょう。妊娠期間は80〜90日という情報があります。おおよそ3ヶ月という期間の後、全長8センチ、頭胴長4センチ程度の子供を3〜4匹直接産みます。子供はあまり深く床材に潜らずに、表面にいることがありますので、1匹でも子供を見つけたらすぐに別容器に移しましょう。そしてケース内をくまなくチェックして他にも子供がいないか確認します。1匹見つければたいていあと2〜3匹いるはずです。早くしないと成体に食べられてしまうと言われています。

私の場合、2ペア4匹を飼っていますが、2008年10月29日から飼育を始め、99日後の2009年2月4日に最初のベビー3匹が誕生し、その後、2月19日に3匹?と2月25日に2匹と続けて誕生しました。もちろん1匹でそれだけ産んだわけではなく、2匹が産んだものと思われます。妊娠期間は80〜90日と言うことですから自家繁殖したことはほぼ間違いないでしょう。


子供は生まれたときにすでに全長8センチほどあり、ピンヘッドコオロギはもちろん、ワラジムシやレッドローチの小さいものまで食べますので初期給餌に困ることはないでしょう。最初のうちはやはり生き餌で育てる必要がありますが、徐々に人工飼料に慣らせば食べるようになるようです。
(幼体がワラジムシを食べています。その大きさを比較すれば幼体の大きさがわかります。)

幼体は2週間から1ヶ月程度で人工飼料を食べてくれるようになります。できるだけ早く人工飼料に餌付かせ、大きく育てましょう。

1年で15センチほどに成長し、性成熟には2年ほどかかるようです。」


健康管理

これまで、著者はオスメスどちらのカラカネトカゲも健康上の問題はありませんでした。孵化したてのベビーと若齢個体は、グループ内で食物や、おそらく優位ををめぐって戦ったり些細なけんかをする傾向があるため、かなりしっかり監視する必要があります。これらのケンカによってダメージを受けて、時々完全にシッポが切れてしまいます。1匹の若齢個体はシッポの付け根から完全に切れてしまいました。そして、ずたずたにされたように見え、その個体の命はそう長くないと思いました。著者はこの個体を他の個体から引き離して、別のタンクの中に容れてやりました、そして、およそ2ヵ月後、その個体はまだ生きています。そして、尾は再生し始めました。著者の唯一の損失は、最初の一団のうちの1匹でした。(損害を受けた個体が隔離されたあとの)3匹はかなりうまくやっていけるように見える一団だったのでそのままにしておきました。しかし、2003年6月18日の夕方に、著者は1匹がタンク内で仰向けになっていて、明らかに死んでいると(そして、明らかに2〜3時間経ったことが)わかりました。通常の猛暑期間が原因であったと思いません。体はあれケンカによりケガを負った様子はどこにも見あたりませんでした。トカゲたちは暑くて半乾燥気候の生き物ですから、著者は毎日水入れの水を補充します。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験では、トカゲの様子を観察するのと同様に温度管理は毎日チェックしておきましょう。最低、ヒーターやタイマーの故障などによる極端な高・低温状態になっていないかくらいは確かめておきましょう。低温は消化不良になるおそれもありますのである程度の温度をキープしましょう。

ケンカについてはシロテンカラカネトカゲやニホントカゲほど激しいものはなさそうですが、当然個体差もありますので、一概にこうだと言うことは出来ません。また、トカゲ全般として、尻尾の自切がありますが、尻尾を強くつかんだりしなければ大丈夫です。万が一自切しても再生されますので大丈夫です。シロテンカラカネトカゲの場合、子供達が順位を争ってケンカするらしいですが、ミオネクトンカラカネトカゲの場合は、そのようなケンカを観察したことはありませんが、エサを食べるときなどの優位性の順番はあるようです。

あまり病気になることはないと思います。今のところ病気は発生していませんが、あまり多湿が続くと皮膚病などが発生するらしいので乾燥気味で一部分湿っている程度にすることが良いようです。ミオネクトンカラカネトカゲは強健種なので、それが病気になったり体調を崩すようだと、環境に何か問題があるのかも知れません。

フンも小さいので頻繁に除去する必要もありませんので1、2ヶ月くらいで床材交換をこまめにすれば、特に気にしなくても問題ないです。頻繁に床材交換するのもいいですが、フンや脱皮殻をふるいで除去すれば、半年から1年近く床材を使い続けることができます。これは乾燥系トカゲならではの恩恵と行ったところでしょうか。


脱皮は一般的なトカゲ同様にパラパラと剥がれるタイプです。基本的に乾燥系なので脱皮不全は起こしにくいと思われますが、一部に湿った部分もしくはウエットシェルターなどあると安心です。

トカゲの世話をした後は良く手洗いをしましょう。」


グループ内の関係

食物をめぐっての思いがけない競争力は別として(彼らがお互い接近していなければ、それはそれぞれの前に食物を落とすことによって避けることができます)、著者の1ペアの成体は、かなりうまくやっているようです。レグナーはトカゲたちがCBグループであればキープできると提案します。しかし、著者は攻撃的なオスは別の個体に向かっていくかどうかについて、よくわかりません。若齢個体間の関係については、上記参照。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験では、2ペア飼育なのでケンカもあるはずなのですが、今のところケンカをしている様子を直接見かけたことはありませんが、時々ウロコが一部はげていたりすることがあるので、噛み付いたりしているのかも知れません。ただし、致命傷となるようなケンカはなさそうです。一番の問題はオス同士のケンカだと思われますが、ある程度逃げ場を作っておけば、それほど心配することはないでしょう。それでもダメな場合は隔離するしかありません。しっかりエサを与えていれば、エサによる争いは防げるはずです。

幸い、私が飼育している個体達は、相性がそれほど悪くないのか、それともミオネクトンカラカネトカゲ全体がそうなのかわかりませんが、あまり闘争心の強いトカゲではなさそうです。シロテンカラカネトカゲやニホントカゲのような気が強い種類のトカゲだとエサを独り占めして、他者が近寄ると攻撃したりしますが、同時にエサ入れに顔を突っ込んでエサを食べたりもしますので、穏やかな種類なのでしょう。成体も穏やかな性格ですが、幼体も穏やかな性格のようです。幼体7匹をプラケ小で飼育していますが、ケンカなどしていないようで、尻尾を自切してしまうようなことは全くありません。」


結論

シロテンカラカネトカゲ(C. ocellatus)は、良いペットトカゲになります。彼らはカラフルで、他のスキンクのように孤独でなく、かなり丈夫です。しかし、彼らはいわゆるフトアゴヒゲトカゲやプレートトカゲと同じ感覚でペットと思うことは多分できないでしょう。また、小さな子供に向いていて、彼らは信頼できる年上の子供たちによって、そして、初心者のための最初のトカゲとして飼育することができます。ベテランの爬虫類学者にとってさえ、これはどんな形であれ、彼らの魅力を損なうことはありません。彼らは繁殖するが容易ですが、多くの人が個体の生きていける飼育容器を用意しいていないことは残念なことです。

「しろたん.のミオネクトンカラカネトカゲの飼育経験から、スキンク類独特のあのツルンとした感触、テカテカ光るウロコが苦手という人には向かないですが、そうでなければ、初めてトカゲを飼う人、大きな設備が用意できない人、そして生き餌がダメな人に向いているトカゲであると思います。

容姿も胴長短足でトカゲ界のダックスフントのような存在です。いつもいつも姿が見えているとは限らないでしょうが、床材からひょっこり顔を出したり、潜ったりする様子も見ていると楽しいです。直ぐに慣れてエサもねだってくるようになりますので、ちょっとしたペット感覚は味わえると思います。

最大の欠点はと言うと、流通量が少ないので意外に入手困難種であるということです。こまめにショップをチェックすればごくまれに入荷していることがありますが、2011年では売っているショップ(ネット)は見つけられません。某卸業者のホームページを見ると少しは入荷しているようなので、見つけたら直ぐにゲットしましょう。
ちなみに、名東ペポニスタッフブログ。(2007年 12月 24日)で、コモチミミズトカゲと並んで初入荷と言う記事があります。





シロテンカラカネトカゲ(Chalcides ocellatus)飼育条件概要:


ビバリウム:理想的には、成体で少なくとも60p×30pの水槽もしくは前面スライド扉のビバリウム(スライド扉よりも上部の蓋があるほうが、これらのトカゲにとってはより安全です。)若齢個体は、他の条件(特に深さのある床材)が満たされるのならば、小さめの容器で飼育することができます。

保温:日中は24〜29℃で35℃以上に達するホットスポットを設け温度勾配をつける。夜には20℃に下がるようにする。11月の末から2月の始めの冬のクーリング期間は12〜15℃する。

UVライト:必要ないという明白な証明・根拠がないので、設置点灯するのが望ましい。しかし、保温と同様に、光周期は冬には減少させ再び戻していきます。この光周期の長短は、春に繁殖するようにスキンクを刺激します。

エサ:主に食虫性ですが、柔らかなフルーツ、ベビーフードも食べます。最も簡単なメインメニューは第3齢サイズかそれよりも小さいイエコオロギです。ミバエやそれに類する物も与えてもいいでしょう。

水:水入れを常備しておかなければなりません。

ハンドリング:この種は脅かすとシッポを自切してしまうので、注意しなければなりません。

健康状態:きちんと飼育しているならば、かなり丈夫です。小さいサイズと(通常)低価格であるということは、獣医に診てもらう費用と結果の両方に関して問題となります。小さくて安い生き物に、高額な動物病院の医療費をかけても病気が治る保証もありません。

初期費用(トカゲ自体を除く):水槽やビバリウムと保温器具と照明器具のための初期費用はおよそ15000円です。トカゲ自体は多分各々750円〜3000円の間の価格でしょう。そして、あなたがどこでトカゲを購入するか、そして、CB個体かWC個体かどうかです。WC個体の輸入は健康が変化するので、評判のよい店または業者から買ってください。そのうえ、全てではないにしてもヨーロッパの野生生物の多くは保護されています。 (注:金額はイギリスでの相場です。)


参考URL : http://www.chalcides.de/mionecton.html

ケアシートトップへ戻る

inserted by FC2 system